5Gとは何かを簡単に分かりやすく説明してほしいなぁ
そうそう!イマイチよく分からんなぁ。そもそも読み方って「ゴージーなの?」「ファイブジーなの?」
2019年後半から話題を集めている新しい通信規格「5G」。読み方は「ファイブジー」「ゴージー」どちらでもOKです。
ってかさぁ、3G→4Gに変わった時もそんな大変化を感じなかったし、結局「5G」になっても一緒なんじゃない?
いえいえ、「5G」は今までの通信規格とは比べ物にならないほど凄い規格なんですよ。専門家の中には第4次産業革命を起こすとまで言われているほどなんです。
そこでこの記事では、5Gとは何かをできるだけ簡単に分かりやすく解説してみたいと思います。
「5G」ねぇ…
とあまり興味のなかった方も「5G」がどれくらい凄い通信規格なのかを知る事ができるはずですよ。
5Gとは?「5G」の「G」とはどういう意味?
そもそも「5G」の「G」ってどういう意味なの?
最も疑問に思うのが「5G」の「G」ですが、
「Generation(世代)」
の略になります。
今までに1G〜4Gまでの通信規格があったわけですが、つまり「5G」とは「5世代目」という意味になります。
「5世代目」ねぇ…、何の「5世代目」なの?
「5G」は”移動通信システム(携帯・スマホと考えればOK)”の「5世代目」を指しています。
ってか、1Gって聞いた事ないけど、いつの間にそんな通信規格が登場してたんだ!?
実は我々の気付かないところで、初代(1G)移動通信システムは産声をあげていたんですよ。
「1G」〜「4G」で出来る事をまとめると…
出典元:総務省
わぁ〜!懐かしい!見たことある携帯電話がある!
そうですね!携帯電話もそうですが、実は1980年代にアナログ方式として初代(1G)移動通信システムは始まっていたんですよ。
1980年代から電電公社(現在のNTT)が世の中の社長クラスの人(現キャリアのオーナー代理店)にショルダーフォンを勧めて高い通信量を元手に携帯電話事業のインフラを整えていたのもこの時期ですね。
以下にそれぞれの通信規格で出来る事をまとめてみました。
通信規格 | この規格で出来ること |
---|---|
1G | ショルダーフォン・自動車電話 |
2G | 携帯電話(メール可、ネット×)、PHS等 |
3G | 携帯電話(ネットでPCと同じ環境下で使用可) |
3.9G | スマートフォン(YouTube等の動画視聴が可能に) |
4G | スマートフォン(4Kなど高画質動画・ゲーム等) |
そういえば、思い返してみるとそうだったかも。知らず知らずのうちに利用してきたけどそういう事だったのね。
4Gの次の新しい通信規格「5G」がついに始動するわけですが、「5G」でできることは本当に多くありますので後半でまとめて紹介しますね。
「5G」で出来ることの前にもう少しだけ仕組みについて簡単に紹介しますね。
「4G」と「5G」の仕組みの違い!5Gが速い理由とは?
それでは「5G」で出来ることの前に「4G」と「5G」の違いについてもポイントを絞って簡単に分かりやすく説明してみたいと思います。
「4G」の仕組みとは!?
「4G」規格では周波数が3億Hz(ヘルツ)〜30億Hz(ヘルツ)で極超短波(UHF)の電波を扱っています。
そして「4G」の周波数の電波は基地局(電波を発する場所)から扇状に広がって電波を届けます。(距離としては70kmの範囲になります。)
つまり基地局1つで多くの通信接続をまかなう事が出来るわけだ。
ご名答!では、次に「5G」の仕組みについてです。
「5G」の仕組みとは!?
「4G」対して「5G」は周波数30億Hz(ヘルツ)~300億Hz(ヘルツ)でマイクロ波(SHF)の電波を扱っています。
段違いに周波数が上がってるじゃん!
そうですね。実は周波数が上がると伝える情報量は多くなるのですが、デメリットもあるんです。
具体的にいうと、電波の届き方です。
「4G」だと扇状に広範囲で電波を届ける事が出来るのですが、「5G」の場合は直線で電波が届きます。
しかも届く範囲も「4G」よりも短く約1kmほどです。
え〜、それってどうなの?
その為、基地局の増設はもちろんのこと、「セル」と呼ばれる小さな電波を出す機器を設置していく必要があるんです。
要は「4G」帯で広い範囲の電波を確保しつつ、必要に応じて「5G」帯も利用するということですね。
こうみてみると「5G」って本当に良いの?と思ってしまうかもしれませんが、「5G」のメリットをまとめると以下のようになります。
- 「5G」は情報の伝達量が「4G」より遥かに多い
- 「5G」は伝達遅延がほとんどない(速くて正確)
- 「5G」は多くの通信機器を接続する事ができる
このようなメリットがあります。
「5G」が「4G」よりも情報の伝達量が多く正確なのは扱う電波が異なる為だという事ですね。
「4G」と「5G」の仕組みの違いまとめ
「5G」でできることの前に「4G」と「5G」の仕組みの違いを以下でまとめてみました。
4G | 5G | |
---|---|---|
電波の種類 | 極超短波(UHF) | マイクロ波(SHF) |
電波の届き方 | 扇状 | 直線 |
電波の届く距離 | 約70km | 約1km |
基地局の数 | 少ない | セルを含む為多い |
通信量 | 1秒に1GB | 1秒に5GB以上 |
情報の伝達遅延 | 若干あり | ほとんどなし |
機器の接続数 | 1㎢あたり約10万台 | 4G基準だと約10倍以上の機器をつなぐ事が出来る |
「5G」帯のマイクロ波の扱いは「4G」帯と比べると難しいですが、その分良いことも多いことが分かりますね。
ではお待ちかね!「5G」になると私たちの未来はどうなってくるのでしょうか?
「5G」が普及すると何が変わって何ができる?
「5G」になる事で伝える情報量も多くなり、正確に安定した情報伝達ができるようになるわけですが、私たちの生活の中にどう影響してくるのでしょうか。
今後、期待されているサービス面なども簡単にお伝えしたいと思います。
「ビデオ通話」→「ホログラム通話」へ!働き方も変わる!?
「4G」ではSkypeやLINEのビデオ電話が普及していますが、「5G」が当たり前になってくるとホログラム通話が当たり前の世界になってくるのではと考えられます。
「4G」のビデオ会議でも「リモートワーク」や「テレワーク」は会社単位でも浸透してきていますが、ホログラム通話だとその場で会話しているような臨場感も出ます。
つまりホログラム通話が出来るようになると、都内に人が集中しなくておよくなりますので、朝の山手線の通勤ラッシュも穏やかになるかもしれませんし、車の渋滞なども緩和されるかもしれません。
さらには働き方改革も浸透してくるとフレックスタイム制のような勤務体制も当たり前になるかもしれませんし、場所を選ばずに仕事ができるようになるかもしれませんね。
安全な自動運転が可能になるかも!
「5G」の世界で安全性や正確性が向上したネットワークであれば車の自動運転も実現可能になってきます。
車のハンドルを握らなくても目的地に到着できるので、高齢者の交通事故も減るかもしれませんし、安全性能も高くなってきますよね。
ただ、ハンドルを握らないということは、車の免許はどうなるのかは気になりますけどね。
多数同時接続で「IoT」が進化
現在のネット通信はWi-Fiに家電を接続する使い方が一般的ですが、「5G」になると変わってきます。
例えば、スマホ一つで家のエアコンや鍵、洗濯機、など様々な家電を操作できる日がすぐに来るかもしれません。
現在でもスマホで冷蔵庫内の材料確認ができるくらいなので、遠い未来ではない事は頷けますよね。
ドローンが飛び交う世界へ!?
他接続が可能な「5G」の世界ではドローンがそこらを飛び交っている可能性もあります。
実際、ドローンの実用化は進んでいて、
- 荷物を運んだり
- 危険な現場作業の代行
- 災害時救助の手助け
なども「4G」で試験的に行われています。
特に荷物の配達にドローンが採用されると配達業者の負担も軽減されるのではないかと期待されています。
まとめ
今回は5Gとは何かを簡単に分かりやすく、読み方〜通信速度までを解説してきました。
一見、分かりにくかった「5G」案外理解できたのではないでしょうか。
これからの世界はもっと近未来的になってくるはずです。
時代の流れは早いですが、少しだけでも理解しておくと逆に世の中の変化を楽しむこともできますよ^^