映画『千と千尋の神隠し』に登場する黒くふわふわした不思議な存在が観客の目を引くシーンがあります。
このキャラクターを見たとき、多くの観客が「まっくろくろすけだ」と感じたかもしれません。このような黒い不思議な存在は、別の古典作品『となりのトトロ』にも似た形で登場しています。この不思議な存在の本質とは何か、詳しく探求してみる価値があります。
まっくろくろすけの名前は”ススワタリ”
『となりのトトロ』で親しまれている「まっくろくろすけ」に似たキャラクターが存在しますが、実際には異なる名前が付けられています。
その正式な名前は「ススワタリ」とされています。この名前を聞いたことがある人も多いでしょう。
『となりのトトロ』において、カンタのおばあさんがこのキャラクターを「ススワタリ」と呼ぶシーンがあります。名前の由来は、その姿がすすの塊のように見えることから来ています。
すすが動き回る様子は、不思議で思わず心を奪われる瞬間です。
ススワタリはなぜ働かされているのか?
ススワタリは、本来はただのススですが、なぜか魔法によって生き物のように働く姿へと変えられています。この変化は、特定の仕事を遂行するための契約に基づいているとされます。
仕事を辞めれば、契約違反となり、元のススの形に戻ってしまうのです。
このようにススワタリは、ススの形を保つために与えられた仕事を続けています。見た目は小さくて愛らしいものの、彼らの主な任務は石炭をかまどに運ぶことです。
千尋がその石炭を持ち上げた際、その重さに苦労するシーンがあります。これはススワタリが、その小さな体からは想像もつかないほどの力を持っていることを示しているかもしれません。
トトロに出てきた”ススワタリ”と”まっくろくろすけ”は同じ存在?
ススワタリとまっくろくろすけは、外見が似ているため、同じ存在なのか疑問に思うことがあります。
『となりのトトロ』で見られるまっくろくろすけと『千と千尋の神隠し』に登場するススワタリは、どちらもススが元になっている同一の生き物です。実際、『となりのトトロ』ではカンタのおばあさんもこの生き物をススワタリと呼んでいます。
見た目の違いについては、『となりのトトロ』のまっくろくろすけはふわふわした黒い綿毛のような外見をしており、手足がありません。一方でススワタリは、仕事をするための手足があり、活動的に動いています。この手足は、仕事の効率を高めるために魔法で付けられた可能性があります。
この二つのキャラクターは、その機能的な違いにもかかわらず、どちらも不思議で魅力的な姿をしており、見る者に愛らしさを感じさせます。
ススワタリの食事は金平糖だった?
ススワタリが実際に生き物かどうかは疑わしい部分もありますが、『千と千尋の神隠し』の中で彼らが食事をする場面が描かれています。意外にもススワタリが食べているのは金平糖です。
映画では、リンが金平糖を持ってきてススワタリに向かって投げるシーンがあります。この金平糖を集めるススワタリの姿は愛らしく、彼らが金平糖を楽しむ様子が描かれています。
ススワタリが食事を必要とするかどうかは議論の余地がありますが、彼らが毎日重い石炭を運ぶ肉体労働をしていることを考えると、何らかのエネルギー補給が必要かもしれません。もし食事が不要であれば、彼らが金平糖を好むことや、仕事のご褒美として与えられる可能性もあります。
さらに、ススワタリには給料が不要なため、金平糖が彼らの「給料」として機能しているという考え方もあるでしょう。
まとめ
まっくろくろすけは『となりのトトロ』に登場する黒くふわふわしたキャラクターで、手足がなく、動かない特徴があります。
一方、『千と千尋の神隠し』に登場するススワタリは、まっくろくろすけに似ていますが、仕事をするために手足があり、活動的です。
ススワタリは、重い石炭を運ぶ肉体労働を担当しており、そのエネルギー補給のためか金平糖を食べるシーンが描かれています。
いずれにせよ可愛らしい存在ですよね。