【千と千尋の神隠し】油屋に来る神様の名前は?神様一覧!

【千と千尋の神隠し】油屋に来る神様の名前は?神様一覧!

『千と千尋の神隠し』に登場する油屋は、多くの神様たちが疲れを癒すために訪れる場所として設定されています。

この映画で描かれる神様たちは、多彩なデザインで視聴者に楽しみを提供しました。一部のファンにとって、特定の神様は忘れがたい存在になったかもしれません。

日々の疲れを癒やすために、油屋に集う神様たちがいます。この記事では、そのようなユニークな神様たちを一覧でご紹介します。

目次

神様その1:春日様

映画のクライマックスで、千尋が湯婆婆の謎を解いた際に扇子を振りながら彼女を讃えていた陽気な神様たちを覚えていますか?これらの神様は集団で行動し、春日様という名前があります。物語の初めには船に乗って油屋に到着するシーンも描かれています。

彼らは宮司のような装いをしており、顔は紙で作られた模様が描かれたマスクで覆われています。この神様のモデルは春日神社の祭神である春日神で、顔を覆う紙のマスクは「像面」と呼ばれ、実際に春日神社で春日神に捧げる舞の際に使用されるものです。

彼らが集団でいる理由は、舞を踊る際には複数の人物が必要だからかもしれません。厳かな雰囲気を持ちながらも、物語の終わりにはお茶目な面を見せることで、親しみやすさを感じさせる神様たちでした。

神様その2:おしら様

神様であるおしら様は、顔の髭のような位置に大根を思わせる形の突起を二つ持ち、千尋を湯婆婆の元へ導いた存在です。

千尋が人間だと露見するかもしれないという緊張感を感じた観客も多いでしょうが、おしら様は言葉を発せずとも彼女を守る行動を見せていました。

その大根のような外見は、おしら様が養蚕や農業、馬の守護神として崇められていることに由来します。

主に東北地方で信仰されるおしら様ですが、茨城県や静岡県にも神社があり、全国的に信仰されています。

また、子どもを特に愛するという伝承があり、その優しい心から千尋を無事に目的地まで送り届けたのかもしれません。

→大根の神様、おしら様について

神様その3:オオトリ様

映画を通じて親しまれた、ひよこのような外見の愛らしい神様がいます。

この神様はオオトリ様と呼ばれ、大人数での浴場シーンや、頭にタオルを乗せて洗い物をする姿が特に人気です。その愛くるしい姿は多くのファンに癒しを提供しています。おしら様のような顕著な役割は果たしていないものの、その魅力的な外見だけで多くの観客を引きつけています。

オオトリ様の背景には、鶏になれずに終わったひよこの姿があり、生まれながらにして亡くなったひよこが神となったとされています。その可愛らしい外見に隠された悲しい起源は、神様の物語性を一層深めています。

→ひよこの神様オオトリ様について

神様その4:おなま様

映画『千と千尋の神隠し』で千尋が息を止めて橋を渡るシーンに現れる、包丁を持ち蓑を身に着けたキャラクターは「おなま様」と呼ばれています。

このキャラクターは、秋田県の伝統的なナマハゲをモチーフにしており、その恐ろしい外見と包丁を手にして、家庭の悪運を祓うと共に豊かな収穫や漁獲をもたらすとされています。

神様その5:おむすびさま

千尋がリンからお湯の札を受け取るよう頼まれた際、番台カエルとのやり取りで札を受け取れないでいると、そこに現れてカエルから札を受け取る女性キャラクターが「おむすびさま」です。

おむすびさまは縁結びの神として知られ、恋愛だけでなく、人と人とのつながりを促す役割を持っています。

彼女が着ている紫の浴衣が印象的で、映画での出演はほんの短い間ですが、多くの視聴者に記憶されているかもしれません。

神様その6:オクサレ様

映画『千と千尋の神隠し』に登場する多くの神々の中でも特に印象的なのがオクサレ様です。彼の体は泥やゴミで覆われており、その外見は非常に強烈です。さらに、彼からは強い臭いが放たれており、湯婆婆をはじめとするスタッフが表情を歪めたり、鼻を抑えたりしている様子が印象的です。中には気絶する者もいました。

初めはただのゴミの塊のように見えたオクサレ様ですが、実は名高い川の守り神である龍神の姿でした。千尋が薬湯で彼を洗っている途中で体に刺さっている棘に気付きます。

スタッフと協力してその棘を引き抜くと、彼の体内に溜まっていた汚れやゴミが一気に放出され、彼は本来の姿に戻ります。この変化の瞬間に彼が発した「よきかな」という言葉は、多くのファンに記憶されています。

その後、彼が去った場所には大量の砂金が残され、千尋にはニガダンゴが贈られました。その豪華なお礼は、彼が名のある神様であることを示しています。

このキャラクターは、宮崎駿監督が実際に川の清掃活動中に自転車を引き上げた経験から着想を得たもので、河川の汚染という現実世界の問題を象徴しています。オクサレ様は、環境汚染の問題に対する意識を高める存在と言えるでしょう。

神様その7:ニギハヤミコハクヌシ

ハクは、白い竜の姿を持つコハク川の川の精霊です。

千尋が「千」という名前を与えられたように、ハクも本来の名前を失い、自己のアイデンティティを見失っていました。

幼い頃、千尋がコハク川に落ち、その時にハクに救われたことがありますが、この記憶は忘れ去られていました。しかし、物語が進むにつれて、千尋の思い出が蘇り、ハクが自らの本名「ニギハヤミコハクヌシ」であることを再認識します。

→ハクは龍だった?白龍の全体の姿がカッコいい

神様その8:牛鬼

牛鬼は、鹿のような角を持つ鬼の姿で、愛媛県宇和島市の伝承に登場する妖怪がモデルです。このキャラクターの特徴的な大きな目玉が印象に残り、湯屋で着用している浴衣がその姿を一層愛らしく見せています。

神様その9:一言主

あらゆる願いを一つだけ叶えてくれる神様がいます。

この神様は、オクサレ様が湯屋を訪れたとき、退避していた他の神様たちと一緒にいました。

『千と千尋の神隠し』で神様がたくさん出演する背景とは?

映画『千と千尋の神隠し』では、多くの独特な神様たちが登場します。これらのキャラクターは、「古事記」や「日本書紀」など、日本の神話に記された神々から影響を受けて創造されました。

宮崎駿監督は、彼の映画製作において、書籍や漫画、そして歴史から広範な影響を受けています。彼の創造的な発想は、神話などの実在する物語との深い関連が見られます。

映画では、キリスト教など一神教と異なり、日本の多神教的な背景が色濃く反映されています。日本では、自然の各要素に神が宿るとされ、これは古代日本人が稲作など天候に左右される生業を営んでいたことに起因します。米粒一つにも神が宿るとされ、食べ残しは避けるべきだという考えも存在します。

『千と千尋の神隠し』とイザナミ・イザナギの神話との関連では、数多くのテーマが重なります。例えば、千尋の両親が勝手に食べ物を食べて豚に変わる点、千尋がハクからもらった食べ物で体が元に戻る点、そして帰り際に振り返ってはいけないという約束などです。これらは、イザナミとイザナギの神話と対比して考えることで、映画の深い意味が浮かび上がります。

まとめ

今回は、映画『千と千尋の神隠し』に登場する多彩な神様たちに焦点を当てて詳しく紹介しました。

このジブリ映画は、その創造性と独特なキャラクターで特に際立っており、神話をベースにしたキャラクター設定が見て取れます。

『千と千尋の神隠し』を観る際は、これらの神様たちに特に注意を払ってみると、映画の理解が一層深まるかもしれません。

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