「ゲームの過度なプレイによる影響とは?」という疑問に対して、具体的な影響を詳しく解説します。
実際に科学的な証拠があるのでしょうか?
海外の研究やトレンドを基に、ゲームのやりすぎが「人にどのような影響を与えるか」を説明します。ゲーム依存症や脳の具体的な変化についても触れます。あまり知られていない事実も含まれています。
オンラインゲームと脳の関係や、適切なゲームプレイ時間についても紹介します。「ゲームは時間の浪費なのか?」についても論じています。
ゲーム依存症に注意しなくちゃいけない
近年の研究や海外の資料を参考にすると、ゲーム依存症が存在することが認められる方向に進んでいます。不健康であり、注意が必要なのは間違いありません。
国内の科学者もゲームのプレイ時間について意見が分かれています。中には感情的にゲームを否定する科学者もいます。
ある科学者は、1日2時間以上のゲームプレイが前頭葉の萎縮を引き起こすと主張しています。前頭葉が萎縮するのは、依存症患者によく見られる症状です。前頭葉は行動を抑制する機能を持っているため、この部分が萎縮すると、快楽を伴う行動を自分の意志で止めるのが難しくなります。
つまり、ゲーム依存症になると前頭葉が萎縮している可能性があります。しかし、1日2時間以上ゲームをすることで前頭葉が萎縮するという科学的証拠は存在しません。
最も危険な依存症はアルコールや薬物などの物質依存です。ゲームをやめても、代わりにアルコールやギャンブルに依存するのであれば、意味がありません。
これらのリスクは生活の中で知っておくべき重要な情報です。
ゲームの過度なプレイによる最大のリスクは、その中毒性にあります。ゲームに限らず、アルコール、ギャンブル、買い物なども快楽を感じる脳の回路を刺激します。この刺激が続くことで依存症になる可能性があります。
アルコールは血液中に入るだけで快楽の脳回路を刺激します。最近のゲームには「課金」というギャンブルに似た要素も含まれています。この場合、ゲーム依存症なのかギャンブル依存症なのか区別がつきにくくなります。自分を犠牲にしてまでゲームをプレイするのは明らかに問題です。
1. WHOがゲーム依存症を正式に認定
世界保健機関(WHO)は、2019年5月25日に「ゲーム依存症」を正式に国際疾病として認めました。これにより、診断基準が明確になり、症例の研究や治療が進みやすくなります。
2. ゲーム依存症とは?
ゲーム依存症とは、ゲームのプレイ時間や頻度を自分でコントロールできず、日常生活や社会的な活動よりも優先してしまう状態です。これにより個人や家族、社会、教育、職業などに重大な影響を及ぼします。この症状が12か月以上続く場合、「ゲーム依存症」と診断されます。ただし、症状が深刻な場合は12か月未満でも診断されることがあります。
3. 全国調査の結果
2019年11月、国立病院機構久里浜医療センターが10歳から29歳までの約4400人を対象に調査を実施しました。調査結果によると、平日に6時間以上ゲームをする人は2.8%、休日には約12%が6時間以上プレイしていました。また、ゲームをやめるべき時にやめられなかった人は、6時間以上プレイする人の約半数の45.5%に上りました。さらに、睡眠障害や鬱などの精神的な問題が生じてもゲームを続ける人は37.2%でした。この結果から、ゲームが生活に深刻な影響を及ぼすことがわかります。
4. ゲーム依存症が社会問題化
特に韓国では、IT先進国としての発展の影響で、ゲームに熱中するあまり死亡事故が多発しています。2005年には1年間で10人が死亡するなど、大きな社会問題となっています。
5. 韓国における死亡例
一例として、韓国の24歳の男性が24時間営業のネットカフェで86時間連続でゲームをプレイした結果、長時間同じ姿勢でいたことでエコノミークラス症候群を発症し、死亡したケースがあります。
6. 日本のネトゲ廃人
日本では「ネトゲ廃人」とも呼ばれ、1日に20時間もゲームをプレイし、「ガチャ」と呼ばれる課金システムに数百万円を費やす人もいます。あるソーシャルゲームのLINEグループでは、メンバー15人で総額が億を超えたケースもあるとされています。
以下の文章をオリジナルがわからないようにリライトしました。
7. 20万円の課金
2019年11月末にテレビ番組で「ゲームに20万円を課金した」という発言が注目を集めました。TwitterなどのSNSで広まり話題となりましたが、問題はその20万円が生活に支障をきたす額であったかどうかです。
8. 沼ガチャとは?
インターネットでは、何かに深く没頭することを「沼にハマる」と表現します。特にアニメや漫画、ゲームに関連して使われることが多いです。スマホ用アプリの課金システムには「ガチャ」があり、欲しいアイテムやキャラクターを手に入れるためにお金を使うことがあります。望むものが出ないと、際限なく課金してしまうことを「沼ガチャ」と呼びます。
9. 人間の欲望は尽きない
人間の欲望は尽きることがありません。長期間にわたって課金を続けると、その感覚が麻痺してしまうこともあります。
仏教では、「苦しみの原因」とされる煩悩の中で、最も根本的なものを「三毒」と呼びます。
10. ゲーム依存症の診断
自分に該当するかどうか、以下の4つの項目をチェックしてみましょう。
- ゲームのプレイ時間や頻度を制御できない
- 日常生活の活動や関心事よりもゲームを優先してしまう
- ゲームによる問題が生じてもゲームを続ける
- 仕事や学業、家庭生活に著しい支障が出ている
これら4つの項目すべてに当てはまり、12か月以上続く場合、「ゲーム依存症」と診断される可能性があります。
11. ゲーム依存症と他の依存症
ゲーム依存症は、寝食を忘れてゲームに没頭するなど、人間としての基本的な生活を無視してしまう傾向があります。アルコールや薬物、ギャンブルなどの依存症と同様に、新たな依存症として認識されています。
専門家によると、ゲームの終わりが見えないために、やめるタイミングを見つけられず続けてしまうことが多いです。結果として、睡眠不足や学校・仕事への支障、最悪の場合は失明や死亡に至ることもあります。
12. ゲーム依存症のメカニズム
ゲームは脳を強く刺激し、興奮状態を引き起こします。このとき、脳は快楽物質であるドーパミンを大量に分泌します。通常はドーパミンの過剰分泌を抑える機能が働きますが、この抑制が効かなくなると、さらにドーパミンの分泌が促されます。このサイクルが続くことで、ドーパミンのコントロールが効かなくなり、ゲーム依存症となります。
自分でコントロールが難しい場合は、周囲のサポートやカウンセリングを受けることが大切です。
13. 昔とは異なる病気
ゲーム依存症は昔には存在しなかった病気です。以前のゲームはエンディングがあり、完結するものでした。例えば、RPGではラスボスを倒してエンディングを迎えるといった具合です。皆さんも、RPGで最後のボスを倒して真のエンディングに到達したという記憶があるのではないでしょうか。
14. 【対策】無限に続くオンラインゲームよりも完クリを目指そう
完クリとは追加要素やアイテムを全て集め、隠しボスも倒して完全にクリアすること。
昔のゲームには無限に続くものはありませんでした。だからこそ、やり込みが非常に楽しかったのです。しかし、現代のオンラインゲームは定期的に更新されるため、完クリが難しくなり、終わりのないプレイが続くのです。
15. 積みゲー、ありませんか?
少し話題を変えますが、ゲームがどんどん積み上がってしまうこと、ありませんか?年齢を重ね、社会人になると経済力が上がり、買うだけで満足してしまい、クリアしないまま放置されるゲームが増えることがあります。これを「積みゲー」と呼びます。あなたはいくつ積みゲーを抱えていますか?もし積みゲーがあるなら、まずはそれを片付けてみましょう。
16. ゲームは「悪」ではない!
ゲーム障害という言葉が広まると、まるでゲームが悪者のように思われるかもしれません。しかし、問題はゲームそのものではなく、プレイする人の扱い方です。何事も過度は体に良くないので、自分でコントロールすることが重要です。無理にやらなければならないと考えず、心に余裕を持ちましょう。
17. 高橋名人の「ゲームは一日一時間」の真意
若い人には馴染みがないかもしれませんが、当時のハドソン(現・コナミ)の高橋名人は「ゲームは一日一時間」と言っていました。この言葉は「ゲームが上手くなりたいなら、1時間集中して遊びなさい」という意味から来ています。だらだらと長時間プレイするよりも、1時間集中して遊ぶ方が成果が出やすいという意味や、何事もやりすぎは良くないというメッセージが込められています。
18. ゲームをじっくり楽しむ
まずは、スマホの課金やオンラインゲームに没頭する前に、完クリができる家庭用ゲームを久しぶりにじっくり楽しんでみましょう。終わりのないゲームは魅力的ですが、それ自体が負担となり、ゲーム依存症につながる可能性があります。
まとめ
ついつい大人だからといってゲームを何時間もしてしまうこともありますが程々にしたいですね。